第50章 失いたくないもの
もしかしたら、反対側に居るのかも…
そう思って、私は歩いてた方向を転換した。
ドンッ
暦
「Σわっ」
?
「っ!」
──後ろを振り返ったら、誰かにぶつかってしまった。
そのまま私は尻餅をついてしまう。
…蛍との時といい、及川さんとの時といい、夕先輩との時といい、優生との時といい、また人にぶつかっちゃったよ私!
暦
「すみません!前方不注意でした!」
?
「いえ、こちらこそ─」
顔を上げると、ぶつかった相手と目が合った。
暦
「!」
白鳥沢のジャージ…⁉︎
?
「………」
白鳥沢学園男子バレー部の人⁉︎