第44章 二人の渇望
菅原
「影山、」
影山
「ハイ?」
菅原
「俺達、なんつーか『同じポジション獲り合う敵』みたいな図式になってたし、実際ポジション争いしてる訳だし」
影山
「?」
コーチには、影山を選ぶべきとか言ったけど…俺だって、
菅原
「俺だって、いっぱい試合出たい!(どーん」
影山
「おっ、俺もですケド…(汗」
出たくない、なんて思う奴居ないよな。
菅原
「でも今、コート入ってみてさ、相手はデカいし、スパイクは早速俺のトコ狙われるし、正直ビビる」
月島のお陰で助かったけど…
菅原
「前なら萎縮してた。でも─今は、後ろにお前が控えてる。凄く頼もしい」
影山
「!」
菅原
「俺が入ってる時の得点、お前が入ってる時の得点、合わせて烏野の得点だ。俺は俺なりのベストを、お前はお前のベストを─それで、青城に勝つぞ」
影山
「!……オス‼︎」
影山の返事に、俺はニッと笑った。