第15章 緑とオレンジ
高尾の顔を見るのが怖くて、夢は泣きながら地面にへたりこんだ。
「ごめんなさいっ…」
「…っ」
「ごめんなさい…っ」
「…クソッ」
泣きながら謝ることしかできなくて、それが悔しくて涙を止めようとしても止めることが出来ない。
立ち上がって逃げてしまいたいけれど、立ち上がることさえもできなかった。
きっと今頃こんなわたしを高尾は惨めに思っているだろう。でも、もうそう思われても仕方ないとさえ感じた。
ただ高尾に喜んでほしくて作ったお守りだったのに、自分が不甲斐ないせいで全て自分で台無しにしてしまった。
わたしにはひと握りの勇気もない。
あるのは恐怖と臆病な気持ちだけ。
自分を責めれば責めるほど、頬を伝う涙は止まらなかった。