第15章 緑とオレンジ
あれから数日が経った。
あのことがあってから、オレの心にはぽっかり穴があいたようだった。
ーーー高尾は教室の自分の机に突っ伏し、考え事をしていた。
学校でも完全に避けられているし、連絡をとるどころか一緒に帰ることすらもなくなった。
どうすればいいのだろう。声をかけようとしても、また避けられたらと考えるとどうしても勇気が出なかった。
何故だろう。
何故こんなにも悲しいのだろう。
オレが好きなのは心結だろ?
なのに何でこんな気持ちにならなきゃなんねーんだ。
オレが夢を利用してたはずなのに、これじゃ反対に利用されてるみてぇじゃねーか
仲良く話している心結と緑間を見るとイラついてきて、脳裏に夢の顔が浮かんだ。あのことがあってからも緑間とは少し距離が出来てしまっているし、もう何もかもが嫌になる。
頭に浮かぶ問題は山積みで、考えても考えても答えが出ない。
…あのお守りは誰にあげるつもりだったんだ?
…オレにじゃないとしたら他にあげるようなヤツがいんのかよ
イライラしたとはいえ、夢を泣かせてしまったことに後悔した。怖かったのだろう。
つーか何でオレはイライラしてんだよ…
もうわけ分かんねぇ……
もう何回同じことを考えただろう。
何回考えても答えが出てこなくて、胸のモヤモヤはいっそう増すばかりだった。