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The Way【黒子のバスケ】

第15章 緑とオレンジ






「もう委員会は一段落ついたの!だからまたみんなで帰ろ!」


そう言ったのは夢。
ここ最近委員会があるという理由で別々に帰っていた四人だったが、夢の委員会が一段落し、これからは居残りする必要もなくなったためまた以前のように四人で帰れるようになった。


恋人と二人きりで帰るのもいいが、この四人で帰るのもまた楽しい。
また部活が終わる時間に決まった場所で待ち合わせる。いつもその場所へは先に夢が来ており、あとから心結と緑間と高尾が来る。



「みんなで帰るの久しぶりー」


一週間ぶりくらいだろうか。この四人が揃ったのは。
この一週間もまたいろいろなことがあった一週間だった。


「あ、今日体育男子サッカーだったでしょ?見てたよ!」


「あぁ…」



秀徳では男女別々に体育の授業を行う。
生徒数が多いため、A組とB組の男子と女子が合同で体育をやらないと先生が足りない。
A組とB組の女子は外でドッジボールで、男子はサッカー。


「オレが点取ったとこ見てた?」


「ごめん見てない!」


「見てろよ!」


「わたし高尾くんも緑間くんも点取ったとこ見てたよ!」


「マジ?かっこよかったっしょ?」


普段からバスケで運動神経を鍛えられている二人は、バスケではなくスポーツ全般はお手の物。サッカー部に混ざってやるサッカーも苦ではなかった。
心結もマネージャーとはいえ、特に苦手種目のない心結にとってはドッジボールはなんてことない。女子同士だから不安も遠慮もないし皆バンバン取っては投げる。
だが運動が苦手な夢にとっては、体育は一番憂鬱な時間だった。

試合はA組対B組。中心の女子達がバンバン投げて、やっとこさっとこボールから逃げたおかげで心結、夢達B組は見事A組に勝利した。
皆ワイワイ喜んで休憩している中、ふとサッカーコートを見ると一人ドリブルで攻め上がる赤のゼッケンをつけた高尾。A組の青のゼッケンをつけた男子がセーブしようとすると、いつものようにすかさず緑間にパスを出す。


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