第15章 緑とオレンジ
高尾の言葉に、一瞬固まる先輩達3人。
「は?」
「あ?」
「だから、彼女ができたんですって」
「高尾死ね」
「えええっ?」
宮地は軽く高尾の頭を小突いた。
隣で大坪と木村は目を丸くして見ている。
「彼女?女?ができた?高尾に?卒業前に轢いとかねーとな」
「宮地サンにはみゆみゆがいるじゃないですか!」
「うるせー黙れよ殴んぞパイナップルで」
「高尾お前一足先に…」
木村も隣で泣きそうな目で見ている。
「で、相手は誰だよ!」
「えっと、隣のクラスの西堂夢ちゃんです、いつも心結と一緒にいる」
「あー、あの時の」
「あの時?」
「とにかくいっぺん死ねよ高尾」
「彼女のためにも死ねないです!」
「は、死ねよ」
宮地は高尾の発言にキレる寸前だ。
大坪はまだ目を丸くして高尾を見ているし、木村は泣きそうだ。
「緑間…お前も高尾に先を越されたな」
「いえ、オレの方が先でした」
「まぁ、お前バスケうめーし頭もいいから彼女なんてすぐできるって!偏屈なとこ直せば」
「いえ、だから先だと…」
「木村さん、オレ達って言ったじゃないすか」
「緑間もオレ達と同じだな!」
慰めるように、木村はポンポンと緑間の肩を叩いた。
「あの、木村さん」
「なんだよリア充は触んなよ!」
「真ちゃん、彼女いますよ」
「「「は???」」」
大坪、木村、宮地は3人揃って目を丸くした。