第14章 Beat
中に入っていつものあのベンチに腰掛ける。
それもいつしか定番になってきていた。
「で、話ってなに?」
荷物を置いた心結は立ち上がって高尾と夢の前に立った。
「えーっと、オレと夢から」
「二人から?」
コクリ、と頷く高尾と夢。
すると高尾がゆっくりと言った。
「実はオレ達、付き合うことに、なりました」
「え!ほんとに!!?」
隣では、恥ずかしそうに下を向いている夢。
「おめでとう!夢!和成!」
心結は満面の笑顔で言った。
緑間もキョトンとした顔をしている。
「夢〜!よかったよおめでとう〜!」
「心結ちゃんっありがとう!」
「え、もしかして夢が告白したの…?」
「違う、オレが告白した」
「両想いだったってこと!?素敵すぎる〜!」
「う、うんっ……」
「とにかくっ!おめでとう!二人とも!」
「…おめでとう」
「ありがとな。」
照れくさそうに、へへっと笑って見せる高尾。
夢も恥ずかしいのか、赤くなっているが幸せそうに見える。
「これでオレもリア充だからな!」
「よかったな!」
「緑間くんごめんね。付き合わせちゃって…」
「いや、大丈夫なのだよ」
夢は申し訳なさそうに緑間に頭を下げた。