第4章 秀徳高校バスケ部

入念にランニングとストレッチを終えいよいよ練習に入る。
新入部員も皆バスケ経験者。
ということで最初から全員混ざってのパス練習が始まった。


見ているとさすがだ。
スクエアパスもランニングパスも全員技の精度は相当高いし無駄な動きも隙もない。
中学生の時とは訳が違った。
やはり東の王者と呼ばれるだけのことはある。



パス練習を終え、シュート練習を終えると全員が集中する。


「緑間、一本撃ってみてくれるか」



緑間は大坪からボールを渡されるとシュートの姿勢に入った。
とても綺麗なフォーム。
膝の曲げ方、ボールの角度まで何をとっても完璧だ。
放たれたボールはゴール目指して一直線、リングに一切触れることなく吸い込まれていった。



「おお………」


その場にいた全員が緑間のシュートに思わず拍手をする。心結も唖然だった。
あんなシュート今までに見たことがない。
全てが完璧だ。



「オレはこんな奴相手に試合してたのかよ…」


以前見た時よりも精度が上がっている気がする。
それにこんな近くで緑間のシュートを見るのは初めてだ。