第13章 Heart
翌朝。
窓から差し込んでくる陽の光が眩しくて目を覚ますと、当たりはもうすっかり明るくなっていた。
昨日は疲れて、ベッドにダイブした後から記憶がない。
そのまま眠りについてしまったらしい。
部屋の時計を見ると、いつもの起床時間ギリギリを指していた。
心結は慌てて飛び起きて、シャワーを浴びて急いでその日は家を出た。運の良いことに、今日は朝練はない日だ。急いで行けば遅刻することはないだろう。
遅刻は避けたい。
走って登校したら、いつもより少し遅いくらいに学校に着いた。
教室にはもう既に夢がいる。
いつものようにおはよう、と挨拶をして自分の席につく。それはいつもと変わらなかった。
「心結ー」
「なにー?」
HR終了後、荷物を持って体育館へ向かっている途中、後ろから高尾に声をかけられた。
「オレこれから委員会あるからさー、遅れるわ。真ちゃんに、監督と先輩に伝えといてーって言ったから」
「おっけー」
頷いて、高尾とはそこで別れ体育館へと向かった。
中に入ると、既にそれぞれが練習を始めたり、バッシュを履き始めていた。眺めていると、そこに座ってバッシュの紐を結んでいる緑間の姿があった。
その様子をしばらくぼーっと眺める。
あのことがあってからしばらく経った。
わたしの身勝手な行動から、数日が経ったにも関わらず何も変わりはない。
こんな毎日を続けていないで、とにかく今はちゃんと謝りたい。きっと、傷付けたし怒らせたよね。
真ちゃんは何も悪いことしてないのに、わたしのその時の気持ちだけで揉め事にしてしまった。最低なことをしてしまった。
改めて考えると、浮き足立ってた自分がバカみたい。
…嫌われ、ちゃったかな……