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The Way【黒子のバスケ】

第13章 Heart


「夢!!!」


心結は大きな声で夢の名前を呼んだ。


「心結ちゃん?どうしたの?」


「ちょっと言いたいことが!」



学校での昼の時間。静まり返った中庭で心結は夢の肩を掴んで言った。
そこには心結と夢以外に誰もいない。



「どうしたの?」


「ちょっと相談が…」


「なに?」


心結は夢の肩を掴んだまましたを向いている。そしていきなりバッと顔を上げると、赤くなった顔で言った。



「あのねっ」


「うん」


「わたしっ」


「うん」


「…好きな人ができたの!!!」


「……え?」



いきなりの心結の言葉に、一瞬思考が停止した。



好きな人?

心結ちゃんが?



「いきなりのことでよく分からないんだけどっ…好きになっちゃったみたいで…」


「好きに、なっちゃった?」


「……うんっ」


「……誰を?」



夢は唾を飲み込んで言葉を待つ。
この場だけは時間がゆっくり流れているような気がした。



「……真ちゃん」


「……え?」


その瞬間、時間が止まった。



「だから、真ちゃん…」


「…緑間、くん?」



心結はただ黙って赤い顔のままコクリと頷いた。




「いつの間にか真ちゃんのこと好きになっててっ…この前!」


心結は今まであったこと全てを話した。
けれど、心結が話している細かい部分までは頭に入ってこない。



夢にとって心結のこの告白はあまりにも残酷だった。







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