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The Way【黒子のバスケ】

第13章 Heart


こんなふざけた会話すらも楽しい。
やっぱりこの二人といると、楽だし素の自分が出せる気がした。


久しぶりに会ったからか、緑間とケンカしていたことも、意識していたことも、高尾にそれを打ち明けたことも忘れて今日は三人で家路についた。

それからずっと空けていた家に帰ってきて、数日分の掃除や荷物の整理、そして夢に借りたノートを必死にとりあえず書き写した。


ここ数日、起き上がろうとする祖母を抑えて家の中の家事は全てやった。ご飯を作って掃除や洗濯をして、空より早く起きて空の学校の準備をして。
やっと元気になって学校に行っても、授業にバスケに疲れて帰ってきてもしばらくあけていた家の掃除をして自分以外誰もいない家で自分の為だけのご飯を作って必死に今までの範囲のノートを写して、息をつく暇もない。

いくら若くて体力があるといえ、座る暇もなく慌ただしい日々を送っていると目眩がしそうだ。



「休んでたぶん、部活も頑張らないとなぁ」



大好きなバスケのことを思い出して、心結ははぁーっと大きく息を吸い込んで吐き出してから微笑んだ。


秀徳高校のバスケ部は部員・100人を超える大所帯の割にマネージャーはわすが数名。
その上強豪校ともなると選手の管理やメニューの調整など、やることが山ほどある。
そこで休んでしまうと他のマネージャーに迷惑をかけてしまう。本当だったらそれは避けたい。
何より、あの場所にいられないことが寂しい。



秀徳バスケ部でみんなと、高尾と、緑間とバスケを通して一緒にいられることが唯一の楽しみであり幸せだ。


それに数日間、学校を休んで会えない日が何日か続いてやっとよく分かった。



わたしは本当に、真ちゃんのことが好きになっちゃったんだなぁ……




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