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The Way【黒子のバスケ】

第13章 Heart


それから数日後、心結の看病あってか祖母の体調はほとんど回復した。
まだ少し苦しそうだが熱は下がり、とりあえずは安心といった感じだ。


「もう大丈夫だから、明日からは学校へ行きなさいね。」


そう言われ、心結もそこは素直に頷き明日から学校へ通うことにした。

こんなにゆっくりした毎日を送るのはいつぶりだろう。


数日間祖母の看病をして、掃除や洗濯、料理に空の面倒を見て本当に大変だった。でも所々空き時間がある。普段のように学校に行って、部活をして帰ってくるときには有り得ないことだ。
やはり何と言っても、部活が大変。

それは秀徳がバスケの超強豪校だからだろう。
その上いつも高尾と緑間と居残り練習をしているから。
帰るのが夜遅くなって大変でも、それが楽しかったし後悔などしていなかった。


普段は学校に行きたくないとボヤいているくせに、行かないとなると行きたくなる。
その上もう何日も高尾にも緑間にも夢にも会ってない。早く会って話をしたいし、何よりも緑間に会いたいと思ってしまう。
向こうはこちらの想いなんぞてんで理解していないだろう。好都合だがなぜか少し寂しい気もする。





やることを終え、ため息をつきながらケータイを見ると、高尾から連絡があった。


『具合どう?大丈夫?』


『もう熱下がったから大丈夫だよ。おばあちゃんも早く学校行けって言うし、明日から行くね。』


すぐに返信は返ってきた。


『そりゃよかった!何だかんだ言って、真ちゃんも寂しがってたぜ〜』


『ウソつけ〜真ちゃんがそんなこと言うはずないもんね!』


『いやいや、ほんとだっつーの笑』


こんな他愛のないやり取りをしているだけで癒される。
こんなに何日もの間高尾の声も、緑間の顔も見ないのは初めてかもしれない。ただ数日間会わないだけでこんなにも会いたくなるのか。


なんとも不思議だ。




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