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The Way【黒子のバスケ】

第13章 Heart


それはいつもの夢だった。


最近元気がなくて、心配していたが大丈夫なようだ。
いつもの夢に戻っている。



休み時間になって、高尾とすれ違った。
高尾もいつものように戻っていて、元気で笑顔で安心する。
ひとつの悩み事が消えて胸のモヤモヤがなくなった。


わたしも、いつまでもこんなバカみたいにしてないで真ちゃんと話したいなぁ…



『女の子はすごく単純で、すごく複雑なの。』


昔誰かがそんなことを言っていたような気がする。
恋に落ちるのは一瞬で、気持ちは永遠。
人を好きになるのに理由なんていらないし、女の子なんてとっても単純な理由で恋に落ちてしまう。


わたしも真ちゃんを好きになった理由は本当にバカみたいに単純だった。


緑間のあの一言だけで意識してしまった。
恋に落ちてしまった。

こんな気持ち、恋をしたことがないわたしには分からなかったけれど、今ならよく分かる。
これがきっと好きっていう気持ちなんだ。

誰にも抱いたことがない気持ちが芽生える。
姿を見る度、声を聞く度、今までとは違う感覚で、バスケをしているところを見ると胸が締めつけられて苦しくなる。

バスケをしている姿がたまらなくかっこいいと思う。



こんな気持ちになるなんて初めてで、どうしていいか分からなくて、でも一人で抱え込むのは辛いから高尾に打ち明けた。
高尾はバカにしながらも頑張れと言ってくれた。


もしかしたら両想いかもしれないのに、相手が鈍感すぎるから想いを伝えることに少し抵抗を感じてしまう。
今まで同じチームメイトだった人だから余計に意識して恥ずかしくなる。


恋をすると、人はこんなにも苦しく切なくなるのか。



心結は想い人の顔を思い浮かべなからため息をついた。






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