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半妖は妖屋

第8章 鬼家


四人は家に入った
庵戯と也有鬼は雪渼が淹れたお茶を縁側で黙ったまま飲んだ。雪渼は二人の会話には参加せず、台所へ

也「……どうしたですか?あんなに反対してた貴方が」
庵「あぁ。まだ認めたわけではない、今でもできれば…と考えている」

也「じゃあどうして」
庵「…子が産まれたと風の噂で聞いてな…最初は殺そうと考えたのだが…変わった」
也「…」

庵「変わったよ……あの子をみて……也有鬼よ、大きな清い瞳にどうやらワシは魅せられたようだ」
也「父上……」
庵「しかし、お前が人間と過ごしている…ましてや子までいるということはワシと大天狗しかしらぬ」

也「はい」
庵「…きっと、皆に知られれば…わかっているな?」

ーーー消されるーーー

也「…重々承知してます。その覚悟はできてます」
庵「うぬ…それと、もう一つ」
也「はい?」
庵「お前に九十九代目の名を渡そうと思う」
也「!!…ということは今宵、‘‘鬼蔡”(キサイ)を」

【鬼蔡(キサイ):鬼家の新たな当主をお披露目する行事。鬼家には歴代達の名前が書かれている札があり、その木札に名を記すことが許される】


庵「…よいな?」
也「…はい」
庵「…それとな、也有鬼…今度、天狗も連れてきて良いかの;」

也「あっ……プッ、はい!ぜひ」
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