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溺れる

第6章 お届けもの


行くなんて言ったけど、大丈夫かな?見られたりしないかな…なんて少し不安に思いながら2325号室のチャイムを鳴らす。

すぐにドアが開いたと思ったら、いきなり手が伸びてきて、部屋の中に引っ張られた。

依公子:「ごめんなさい。やっぱり来ない方が良かったかな…あ、これ…」

差し出した時計を受け取ってくれないので、顔をあげると、いきなりキスされた。

依公子:「んっ、ん」

口の中に割り込んでくる舌が、絡み合ってドンドン激しくなる。

彼の腕が私を抱き寄せて、密着した肌が熱くなる。

依公子:「ん、ふっぅ、んっ」

ずっと続きそうなキスに慌てて、離れようとすると、やっと離してくれた太輔くん。

太輔:「こんな時間に男の部屋に一人でそんな格好で来んなよ…」

何故かさっきまでの彼と全然違ってて、言われた事にも納得したので、

依公子:「…そうですよね。ほんとにすいませんでした。ごめんなさい。失礼します」

そう言いながら、近くのテーブルに時計を置いた。

震える唇を噛み締めてる自分がいて、早くこの場から立ち去りたい一心でドアに手をかけた時、

太輔:「待って!ごめん…」

真後ろに立つ彼が、私の手を掴んだ。



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