第3章 エレベーター
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やっと顔を上げた彼女と目を合わせると、目が潤んで来た。
会えて嬉しいと思ってくれてんのかな…
太輔:「オレの担当ですか?」
依公子:「あ、ハイ…」
目を反らす彼女。真っ赤な顔で、肩に触れてる俺の手を見た。
太輔:「あ、すいません…」
依公子:「イエ!とんでもない!」
依公子:「…」
太輔:「…」
手を離したは良いけど、あまりに緊張してるのが伝わって話し辛くなってしまった…
太輔:「あ、あの…友達に連絡しなくて大丈夫ですか?」
依公子:「え?あ、たぶん大丈夫です(笑)」
フッと笑って
依公子:「みなさんの事、夢中で話してると思いますから(笑)」
笑顔になった彼女からのその言葉に
太輔:「(笑)楽しそうですね」
そう答えると、
依公子:「ハイ♪それはもう♪」
嬉しそうに彼女が言った。
太輔:「今から飲むんですか?」
依公子:「イエ、買い足しです(笑)コンサート終わってすぐから飲んでますから(笑)」
太輔:「あはは。みなさんお強いんですね♪」
依公子:「ハイ♪たぶん私が一番弱いですね。甘いのしか飲めないですし…」
太輔:「甘いの飲む方がよく飲めるから強いんじゃないですか?」
依公子:「え!そうなんですか?」
驚いた表情の彼女は、また顔を赤くした。