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平凡な私と目立ちすぎる仲間たち【黒子のバスケ】

第6章 売店という名の戦場?


そこでふと、火神がまだパンを食べていないことに気がつく。

食べ物には目が無いと思ったんだけど……。


視線を移動させると、
もぐもぐと口を動かす火神の後ろ姿があった。


……なんだ、もう食べてたのか。


「俺はでかけりゃなんでもいいや」


でかけりゃ……?

その言葉に違和感を感じて何を食べているのか覗いてみると、火神の手にはすごい長さのBLTサンドがあった。


「な、なにそれ…………」

「あ”?食いてぇのかよ?…………ん。」


私のつぶやきが聞こえていたのか、
食べかけのBLTサンドを差し出す火神。


……これは…………一口くれるのかな?
え、でも、食べていいの?
中学の頃だったら迷わずもらっていたけど……。
高校に入ってからは今までと全然違って、
男女がお互いを意識してる雰囲気出してるし……。
あ、でも火神は帰国子女なんだっけ?
アメリカはそういうの気にしないのかな?
どうしよう、食べていいかな?
ぶっちゃけBLTサンドかなり美味しそうだから食べたい。
でも、だけど、どうしよう、いいかな?だめかな?
(ここまで約2.5秒)


「おい、いらねぇのかよ」


火神の声にはっとして、
目の前に差し出されたBLTサンドを見つめる。


……えぇい、食べちゃえ!

ぱくり。

火神が持つBLTサンドにかぶりついた。


……………………!!


「美味しい!!」

「だろ?」


眩しいほどの笑顔を返されて、
どきりと心臓が音を立てた気がした。


ちょっとだけ、本当にちょっとだけ、
かっこいいとか思っちゃったじゃんか。







【おまけ】

「………………」←もぐもぐとBLTサンドを頬張る火神。

「火神くんなんで顔赤くしてるんですか?」

「………………」←もぐもぐとBLTサンドを頬張る火神。

「………………」

「………………」←もぐもぐとBLTサンドを頬張る火神。

「新沢さんと間接キ「ごふっ!……げほっごほっ……」


むせて涙目になっている火神と
それ見てにやにやしている黒子。

無意識のうちにパンを差し出してしまい、平静を装いながらも内心けっこう意識しちゃっている火神くんなのでした。

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