第2章 邂逅と眩暈と
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思ったとおり、耀のお粥はとてもおいしかった。
ダシの旨味がきいたまろやかな塩味、ふわふわの卵、いかにも健康増進しそうな薬草(?)の数々……
“さすがにーにー!”という言葉がもれそうで焦ったのは言うまでもない(ちょい苦いにもあったけどにーにだからOK)。
「ごちそうさまでした!」
「まったく、さっきまで39度の熱だった病人とは思えない食べっぷりある」
「さ、さんじゅうくどぉ!?」
思わずまぬけな声をあげてしまった。
だから倒れたのか。いや、もっと大きな理由があるか……ハハ……
「――さて」
耀がいずまいを正し、私に向き直る。
菊はピシッとした正座のまま変わらない。
いつの間にやら、私の髪で遊んでいた湾ちゃん。
激しいスキンシップを繰り返していたヨンス。
それを剥がそうとする香くん。
この3人も、いそいそと姿勢を正した。