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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第2章 邂逅と眩暈と


亜細亜組の本気、というやつか、威圧感が半端ではない。

キリリとした空気に私が気圧されていると、耀がおもむろに口を開いた。

「――お前がここに現れた理由を、教えてもらえるあるか?」

疑問形だが、それはほとんど“教えろ”という命令文だった。

5人の視線が、とても静かに突き刺さる。

「……わ、私は……」

どう、説明すればいいのか。

どんな説明なら、急に漂い出した警戒心をといてもらえるのか。

それがわからず、口がうまく動かせない。

無性に喉が乾く。

「その……」

私だってわけがわからない。

なのにこんなの、まるで尋問だ。

今の状況を正確に説明し、かつ、まともな人間として扱ってもらえるような説明があるなら、私は逆立ちで町内一周したっていい。

軽いパニックに陥りかけ――菊と目があった。

小さく、柔らかに、口が笑みを形づくる。

『大丈夫ですよ』

そう、言うように。

「……」

だんだんと頭が冷えていく。

思考がクリアに澄んでいく。



……うん、大丈夫。

だってみんなのことは、よく知ってるもの。



「信じてもらえないと思います。けど、聞いてもらえますか?」

一呼吸ののち、私はそう告げた。
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