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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第2章 邂逅と眩暈と


「はいはいそこまでです。病人を質問攻めにするんじゃありません」

「菊さんの言うとおりネ。あっ私は湾いうヨ、よろしくネ!」

二人の助け舟に多大なる感謝をしながら、私は頭のなかを整理する。

――結論から言うと、私はいわゆる“トリップ”をしてしまったらしい。

自分でも馬鹿げていると思うが、これ以上に適切な言いようはないと思えた。

少なくとも、現時点では。

「公子さん、具合はいかがですか?」

「へ? 具合?」

「倒れられたとき、すごい熱だったんですよ。不思議なことに今は下がっているようですが……」

「我の漢方が効いたに違いないある!」

「いや、私の看病のたまものネ~」

「俺は公子の起源だから、俺がそばにいるだけで回復するんだぜ!」

「は、はぁ……」

情けない返事をしていると、香くんがビシッと言い放った。

「とにかく、公子は先生のお粥食べ終わったら、洗いざらい全てを話す、これduty。OK?」

食べ終わったら、って。

なんだか香くんは、5人の中で1番友好的ではないように思えたた。

だからそんな優しさに、自然と笑みがこぼれた。
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