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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第9章 無理のない脱走計画を


「フェリシアーノ!」

背後から怒号が鋭くあがる。

決死の覚悟で横目にすると、

「!?」

フェリちゃんに負けず劣らずのスピードで、ルートが追いかけてきていた。やべぇ。超怖い。どうしよう。

「なにゃにゃにゃんで!?」

フェリちゃんがかみすぎながら叫ぶ。

私もそうしたい気分だが、あいにくその暇がなかった。

青い顔のフェリちゃんは、さらにスピードをあげる。

ちょっ……もう限界……!

 、、、、、、、、、、、
「復号キーは彼女の名前だ!」

「!!」

キキーッ

まさにそんな音を立てて、フェリちゃんが急停止した。

唐突に響いたルートの宣言の意味が、私には理解できない。

フェリちゃんは驚いた表情をすぐ消し、私といえば話についていけず、慣性の法則にしたがっている真っ最中。

電車での急停止よろしく激しく前のめりになっていると、

「わひゃあっ!?」

ふわっと足元がすくわれ、体が宙に舞い上がる。
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