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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第8章 In the closed closet


「……とにかく」

アーサーは眉間をおさえ、険しい表情をした。

そして頭を振り、私に視線を合わせる。

「お前に少し聞きたいことがあるんだ」

瞳がすっと細められる。

本人は普通のつもりなのだろう。

が、どことなく威圧感があった。

菊が止めようとするも、もういいだろとでも言う表情でそれを制す。

私を射抜くペリドットの瞳には、頑なな意志が宿っていた。

「お前らに主人を利用させるわけにはいかん」

バッと、突如目の前に大きな背中が広がる。

「そうだよ! 公子ちゃんに、あのトラウマを味あわせるわけにはいかないよ!」

右から手を回され抱きしめられる。

「全て私にお任せ下さい、公子さん」

左からしゃら、と抜刀のような音がした。うん気のせい気のせい。

「みんな……」

嬉しいけど、あまりアーサーをいじめてくれるな。

「べっ別に取って食やしねぇよ」

「貴様のような変態に#主人#を渡せるか!」

「おめーに言われたくねぇよばかぁっ!!」

「確かにそうですね……」

「なにをボソッと言ってるんだ本田!」

正直なところ、三人ともフォローしようがありません……。

フェリちゃんも同じことを言いたげだ。
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