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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第7章 目覚めた場所は







◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

額に冷たい感触。

体にはフワフワとした柔らかな感触。

――デジャヴ。

私は、ゆっくりと目を開ける。

「ん……」

長方形のソファを2つくっつけた上に、私は寝かされていた。

あたりにはロッカーばかりが並んでいる。まるで控え室だ。

例に漏れず見覚えはない。

静かに起き上がると、額にあった濡れタオルが落ちた。

「私、無事だったんだ……」

彫像に打ちすえられた気がしたが、どうやらそうではないらしい。

無傷の体に、軽快に思考ができる頭。

風邪が嘘のようだ。うーむわけがからない。

とりあえずソファから立ち上がり、扉のドアノブに手をかける。

が、動かす間もなく扉が開いた。

「あっ……」

飛び込んでくる明るいブラウンの瞳。

驚きに開いたそれに、ばちっと目が合う。

瞳と同じ、柔らかな色彩のくるんがぴょんと揺れる。

眼前の彼は見間違うはずなどなく――イタちゃんもとい、フェリシアーノだった。

「わーっ! よかった、起きたんだね!」

「ふぉおっ!?」

花がパッと咲くような笑みで、いきなりハグされた。歪みねぇ。

続いて手を握られ、

「体平気? 具合はどう? どっか痛くない?」

心配そうに眉をしょぼんと下げ、首を傾げて尋ねてきた。この時点で、「マジ天使!!」と叫びたかった。

「……すみません、ご迷惑をおかけして」

「迷惑なわけないよ! なんたって君と出会えたんだもん、俺すっごく嬉しいよ!」

手をぶんぶんと振られる。

すみません可愛すぎるんですが……
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