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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第3章 月夜にて


「……こんなヤバい状況の満月に、熟睡できるとはな」

半ば関心したように呟き、アーサーはしばらく少女を眺めていた。

「……待っ――」

と、不意に少女が声を発する。

突然のことにアーサーの肩が跳ねあがった。

しかし、他のアクションが続かない。

うめくような寝言のあと、少女はもぞもぞと寝返りをうった。

アーサーはホッと胸をなで下ろす。

「寝言かよ、驚かせやがって……――って、なっ!?」

思わず声をあげそうになり、慌てて口を結んだ。

彼が目にしたもの。

それは、浴衣からはだけた少女の肩だった。

(こっこいつまさか服の下になにも――!? つーか浴衣とやらをゆったり着過ぎだ! ただでさえ浴衣ってやつは……って早くこの部屋を出ねーと――)





「……アーサーさん?」





アーサーは、視界の端に棒立ちの人影をとらえた。
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