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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第24章 下位互換カソード





◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

パリン――

なにかが砕かれる音が、耳の奥に響いた。

予期していた衝撃や痛みはない。

彼の手は音の発生源、私の耳もとの床に沈んでいた。

私は視線だけを移動させ、ギルの手を見やった。

それに呼応するように、ギルの手が上がる。

とともになにかの破片がパラパラと落ちた。

金属やプラスチックのようだ。

その破片が落下していった、手があった場所には――粉々に破壊された、角砂糖大ほどの機械があった。

「あの……野郎」

呪いを口にするように、ギルは低く呟いた。

苦々しく顔を歪め、目には怒りを点している。

彼は体を起こし、私の体は自由になった。

……怖かっ、た……

ずる、と投げ出されていた足を、体を起こすためにひきずり寄せる。

すると、ギルと目があった。
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