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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第23章 消失のための再帰点より


なおも話し合いは続いていた。

仕方なく、親分が買ってきた苦いレモンスカッシュ(イギリス製)を飲みながらそっぽを向いていると、

「そや、会議場で眉毛に言いかけてたことはなんやの?」

「っ!?」

不意に顔を覗きこまれ、驚いてむせてしまった。

アントーニョが慌てて謝り背中をさすってくる。

口元をぬぐいながら、私は一つ息をはいた。

「……ずっと思っていたんですが」

「ん?」

「全世界規模の問題なのに、皆さん少し非協力的ではないですか?」

「非協力的って?」

明らかに理解している顔でフランシスが尋ねる。

それが気に食わずジト目で睨むと、途端に彼は表情を崩した。

「やっぱりそう思う?」

「そりゃあなんでもかんでも情報開示、とはいかないとは思いますけど、それにしては……なんというかグループで固まってる、みたいな――」

「ははっ公子ちゃん鋭いなぁ、メイド服も似合ってるし」

「本当にやめてください」

「なに? 照れてるの? あ~もうかわいい」

「変な手つきで近づいてこないでください!!」

及び腰になって後退りしていると、ギルがどこか遠くを見ながら口をひらいた。
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