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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第20章 追跡先へ





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「……あっ」

わりとすぐに回復したのか、視界が明るくなる。

フェリちゃんがキョトンとしていた。

彼の仕業ではないようだ。

じゃあ一体――

「あ゙ーっ!! マジじゃんけんとかどうでもいいから吐け!! お前なに言いかけてたん――」

「フェリシアーノがチョキで勝ち、時計回りにフェリシアーノ、本田、カークランドの順だ」

「っ!!」

びくっとして冷静すぎる声の方を向く。

例の暗視スコープをごく普通に、自然に、違和感なさすぎに装着していたルートがそう宣言した。

アーサーが、何をどこからどうすればいいのか、困惑を極めた表情で唖然としている。

その気持ちわかるぜ。

「また会えて嬉しいよー! なんともなかった?」

というわけで。

フェリちゃんの花が咲いているような満面の笑みが、トップバッターとなった。

「なんともありませんでした。ここに来た瞬間も、熱が出たり、気持ち悪くなったりしませんでしたし」

そうなのだ。
    、、、
今までは飛んだ瞬間、発熱や吐き気を催した。

しかし今回は、そのような目立った症状はなかった。

(他の要因があまりにもあまりにもだったせいもあるが)少し熱っぽいくらいだった。

3回目だし、体が慣れてきたんだろうか。何に対して慣れるのかわからないけども。

「そっか、それならよかったよ~何かあったらすぐ言ってね!」

「はい! ありがとうございます」

私はそれから、話さなければならないことがあり、再び来たことを話した。

フェリちゃんは頷いて、

「こっちも公子ちゃんがいない間にね――」

「その話は私が詳しく申し上げます」

菊が静かに遮る。

「そうだね、菊の方が説明うまいし……じゃ、バトンタッチ!」

フェリちゃんも同意して、菊のターンとなった。
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