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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第20章 追跡先へ


「イヴァンと耀出てったけど、あのあと姿見た?」

ギルの思考を遮って、フランシスが言う。

「いーや。俺はすぐにここに来たからな」

「見てへんわ。アルフレッドが菊と眉毛追っかけてたのと、いつも通りすぎる北欧組と、ブレーカー見てくるって消えたバルトしか見てへん」

「そりゃあちょっと大混乱だねぇ」

愉快そうにフランシスは笑うが、ギルにはちっとも笑えない。

「あのなー――」

言いかけたギルの背後で、ピーッと電子音が鳴り響いた。

顔だけ振り向いたギルの、体が固まる。

ルビーの瞳は驚愕に見開き、画面を凝視していた。

突然の奇妙な様子に訝しんだフランシスが声をかけようとすると、ギルははじかれたようにパソコンに向き直った。

「……どうかした?」

ギルは答えない。

しがみつかんばかりにディスプレイに見入るばかりだ。

その顔に一瞬影がさし、そしてすぐに消える。

そして喉の奥で低く笑って、

「捕まえたんだよ」

そう言った。

「ちょっホント!? 発信元わかったの!?」

「あぁ、やつは――」

ギルは振り返って二人に向き直り、犬歯を見せて笑う。

     こ こ
「やつは、会議場にいる!」
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