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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第18章 制約には切手を


……となるはずはなく。

「やっぱり――」

眠るに眠れない。

もやもやが限界突破しそうになっていた。

片腕の枕を、そのままぎゅうっと締め上げる。

疲れきったため仲良くしたい上瞼と下瞼を酷使し、私はラジオを手元に引き寄せた。

「――やっぱりサッと行ってサッと帰ってこよう!」

あのおかしなゴーストタウンのことを告げて、帰れるまで適当に菊たちとたわむれていればいい。

一般市民、もとい異世界人の出番はそれで十分だ。

仮になかなか帰れなくても、幸い今日は金曜日だ。余裕はある。

それではなんと伝えるべきか?

怪しまれず、かつわかりやすく要点をおさえないと。

「実は変なところ経由したんですが、とか? あの様子じゃ私だけっぽいし。やっぱり、アーサーにもっと詳しく追及すべきだったなかなぁ」



――あとから思えば、このときの私は完全に寝ぼけていたと思う。



「(説明する)責任とって下さいアーサーさん」

とかかなー

思考を巡らせつつ、ふと顔をあげた。





「…………………………ん?」

目の前に広がる光景が一瞬理解できず、まぬけな声がもれる。

最初の感想は「わけがわからん」。

その次に思考停止し、冷や汗がぶわっと出た。

あまりに予想外すぎて、信じられなくて、いや信じたくなくて、なぜか「ふふっ」と自分でも不気味だと思える笑みがこぼれる。





私は、世界会議場に立っていた。
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