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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第17章 シュガーポットの在処は


「そういう超自然的移動の話を集めた人で、チャールズ・ホイ・フォートさんなんて有名ですよね。ほら、“呪われし者の書”とか!
『この本ではおもに、ものを移動させる力が存在するという兆候を扱う。私はこの力を――“テレポーテーション”と呼ぶ』
なんてもうかっこよ過ぎてどうしたらいいかわかりません!!」

よね? とアルに同意を求めた。

まくし立てる内に熱が入ってしまった。

チャールズ・ホイ・フォートといえば、超常現象研究の先駆者だ。

後続に多大な影響を与えたし、知名度は高い。

加えてニューヨーク出身、アルが知らないはずがない。

そう思ったのだが、

「?」

口をもぐもぐさせて、アルは首を傾げただけだった。

うん……聞くタイミングを間違えたのかもしれない。

「よくご存知ですね」

「いえ、だいたい小説とか本から得た知識ですから」

菊が褒めてくるのが気恥ずかしく俯きがちになる。

「つまり、この状況では科学はもちろん、超自然的なあれこれも蔑ろにしない方がいい、ってのが結論です」

よね? とたまたま目のあったアーサーに確認をとると、輝くばかりの表情で元気いっぱいに頷いた。

うん……聞く相手を間違えたな。
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