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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第17章 シュガーポットの在処は


私は思いっきり「?」な表情をしていたと思う。

アーサーはばつが悪そうにつけたした。

「腹痛になりそうなイヤなかんじとか、予感じみた類のものだ」

「わからなくもないですが……つまりよくわからないんですね?」

アーサーは渋々頷いた。

本人がわからないのでは、――第六感のような非科学的なものでは――これ以上の追及は無意味だろう。

そう思いながら、頭にはある風景が流れていた。

あの誰もいない風景だ。

ことによると――事態は想像以上に理解を超えているのかもしれない。

それもあって、フォローのつもりで言ってみる。

「ですが、そういう超自然的移動、もとい超常現象が科学を導くことだってあります。
例えば聖書。それに、2カ所同時に現れる“バイロケーション”というものに熟達していた、キリスト教の聖人や修道士の話もあります」

「あ、聖書のそれ覚えてるよ! たしか『主の聖霊はピリポを連れ去った。だがピリポはアゾトスで見つかった』でしょ?」

「すごいですね! 驚きました、覚えてるんですか」

「えへへーまあね」

もっと褒めてと言わんばかりに、フェリちゃんが顔を緩ませる。

なんかこのフェリちゃん私の知ってるフェリちゃんと違う。
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