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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第17章 シュガーポットの在処は


「次にその2、時空を歪ませて起こすテレポーテーションです。これも完全にサイエンス・フィクションの世界でしょう」

「時空を歪ませるためには、宇宙10個分のエネルギーが必要だとか」

菊の言葉に頷く。

「はい。なので違う可能性を探る方が賢明でしょう」

アルが口を挟みそうになったのを押しとどめ、私は次にうつった。

「その3、何らかの方法で2地点間をワープするテレポーテーションです。
例えばより高次元を近道としたり、いわゆる亜空間とやらを使ったり。この“何らかの方法”に時空を歪ませるのが入る場合もありますが、まぁ架空技術なので定義や種類は以下省略」

「結局曖昧模糊としてるじゃないか」

まくし立てた私は、再びアルににこやかな微笑を投げかける。

アルはびくっとして、「?」を浮かべた表情でまた同じ質問をしようとした。

それをアーサーが横からひっぱたく。

そんなアーサーに、私は詰め寄った。

「そ、れ、で! アーサーさんはどうしてテレポーテーションのタイミングがわかったんですか?」

問い詰めると、アーサーはなんとも言えない顔をした。

答えあぐねているのか、口元でもにょもにょ呟いている。

「……なんつうかな」

「はい」

私のキリッとした返事、そして他の4人の視線。

目線をそれから逃しながら、ティースプーンを所在なげに動かして

「むっ、虫の知らせ、みたいなかんじだ」

と、言った。
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