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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第15章 廃マンションにて


「もう……だめです……っ! あぁっ、それだけは……!」

「!?」

ギョッとして隣を見ると、菊がうなされていた。

呼吸を乱し、顔を苦しげに歪めている。

一体どんな悪夢を見ているのか。

なんというか、その、

すごく……卑猥です……

とてもいたたまれないというか、居心地の悪さを感じる。

アーサーも同じようだ。

「一体菊さんになにが」

「店に戻ったあと、しばらくしてアルが来たんだ。俺が目を離したかと思うと……いつの間にか、菊が倒れていた」

「それは……どういう……」

「ただひとつ言えることは、菊の口に鮮やかな青いクリームがついていたってことだ」

「マジでどういうことですかソレ!?」

まさか、無茶をして腰を痛めた菊に無理矢理青いケーキを食べさせるんだぞ作戦を決行したとでも言うのか!?

おののいていると、頭を向けていた方に2人の姿が見えた。

フェリちゃんとアルだ。

頭をコテッとつきあわせて――若干フェリちゃんが寄りかかられすぎて、つらそうな体勢だったが――すやすやと眠っている。

フェリちゃんはシエスタ、アルは徹夜の限界がとうとう来た、といったところか。
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