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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第13章 at the later lunch time


慌てて耀の手元の画面を見ると、差出人欄に“香港”とあった。

菊からではなく少しがっくりする。

しかし添付ファイルの名前を見て、瞬時に意識がとられた。

“ИΚИファイル6”

そこに記されたのは、あまりに理解しがたい――否、理解したくない単語だった。

なぜならば、それは、

「ロシア宇宙科学研究所……」

「よく知ってるな」

「ある小説の黒幕でして……」

「……そうか……」

そう、ИΚИとは“ロシア宇宙科学研究所”の略称。

つまりこの添付ファイルは、その研究所のファイルということだ。

終始ローテンションの私とギル。無理もない。

ギルに至っては表情が引きつっていた。

なぜか、嫌な予感がする。

それを打ち消したくて、私は耀に尋ねる。

「い……いつのまにイヴァンさんのとこと協力してたんですね!」

「……」

耀は、無言で清々しい笑みを浮かべた。

そのわけのわからない唐突な微笑に、脳内でサイレンが鳴る。
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