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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第12章 幻想変動率XX%まで


けど、と耀が言った。

「あれからいろいろ調べたある。公子に言われるまで、地球外の月なんて眼中になかったあるから」

だろうね。

真面目に調査してる中、

“これは月が関係している!”

なんて。

可能性の低い、非科学的といわれても仕方のないものを気軽に言えるのは、私のような一般人だけだ。

「したらびっくりあるよ! おもしろいのが結構出てきたある! 今は菊たちといろいろ仮説をたてて、議論してる最中あるが……」

そう言って気難しげに腕を組みながら、耀は画面を睨みつけた。

そういえばさっきも、このことで礼を言われたな。

思いのほか役に立てたようで、自然と顔がほころんだ。

「ちょっとでもお役に立てたのなら嬉しいです」

「ちょっとじゃねーあるよ、もっと誇らしげにするある!」

「そ、そんな」

「そうある! 公子を研究所のメンバー009に登録するある!!」

「いい考えネー!」

「あの……」

なんだか盛り上がっている。

二人ともノリノリだ。

メンバーなんて、トーシローな私が紛れ込んでもいいのだろうか。

しかし水を差すようで気が引けて(実際差す隙などなかったが)、私は愛想笑いを浮かべていた。
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