第12章 幻想変動率XX%まで
すると、いつかのようにお腹が鳴った。
フェリちゃんが一瞬キョトンとしたあと、クスクスした笑みをはじけさせる。
そのそばにいたルートも、顔を背けて口元をおさえていた。
「その……すみませんというか……仕方ないじゃないですか!」
「あははっごめんごめん」
謝ればいいのか、怒ればいいのかわからない。
笑われたのが恥ずかしく、そのどちらも混ぜて言った。
しかし、フェリちゃんに軽くいなされただけだ。
くそ、なんか悔しい。
それじゃ、とフェリちゃんは胸の前で手を合わせた。
「なにか作るよ! なにが食べたい?」
ひだまりの中にいるような、100パーセントの笑顔を向けられる。
それにつられて、私は頬をゆるませるしかなかった。