第12章 幻想変動率XX%まで
さっきと同じように展開し、6つのグラフが次々作られる。
「……あ」
無意識に声をもらした私に、湾ちゃんが頷いた。
「それぞれのグラフごとに規則性が見えてきてるヨ」
「はい。まるで……なにかの作用が働きだしたみたいに」
そう、ほんの僅かだが。
飛び出た点などが少なくなったり、あまり飛び出なくなったりして、ひとつなめらかな動きに近づきつつあった。
1回目よりは2回目、2回目よりは3回目。
しかも6つのグラフ、それぞれに現れている。
本当に、なんらかの作用が徐々に強まって影響を与えているみたいに。
……どういうこと?
「それだけじゃねーある」
耀の声音は、訝しげな色をまとっていた。
フオン、と、6つのグラフそれぞれの右下に、“27%”という数字が出現する。
すると画面が前回――2回目に映ったグラフに切り替わり、また6つそれぞれの右下に“24%”という数字が表示された。