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【ヘタリア】周波数0325【APH】

第12章 幻想変動率XX%まで


指差す先はコンピューターだ。

急かされた耀が画面を覗きこむと、彼は目を見開いた。

しかし、その瞳はすぐに困惑のため細められる。

「……どういうことある」

「なにかあったのか?」

ギルがコンピューターに歩み寄った。

同時に耀が椅子にかけ、カタカタと高速タイピングし始める。

すぐにウィンドウが開いて、グラフを書き込むような表が6つ現れた。

「ちょっと見てるある」

エンターキーを耀が押す。

すると、点が左から右へぽつぽつ打たれていった。

点が表の右端にたどりつく。

今度は点同士が結ばれ、規則性の“き”の字も見えない、カクカクの折れ線グラフが現れた。

「うん……?」

なんの変哲もないグラフが、画面に6つ映っているようにしか見えない。

当然ながら6つそれぞれは、違う動きをしている。

「次の月のグラフを映すある」

耀がそう言うと、また同じように点が打たれ、新たな折れ線グラフが姿を現した。

「……なにが言いたい」

若干苛ついた声でルートが尋ねる。

耀は答えのかわりに、エンターキーを押した。
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