第3章 名前
間一髪…弔猿は小さなニエの手を大きな手で掴んだ。パラパラと小石などが下に向かって落ちていく。落ちていく小石は段々と小さくなって見えなくなった
風は唸りを上げるようにゴオ゛オ゛オ゛オ゛と鳴いた
弔「…貴様;だから言っただろうが…ここはボケッとした奴が生きて行ける場所ではない!もう二度と肝を冷やすようなことはするな!!聞いているのか!?ニエっ!ニ………エっ?」
気づけば、ニエは泣いていた
弔「う゛っ;」
弔猿は突然の事に戸惑ってグイッとニエを引き上げた
弔「な、泣いても誤魔化されはせぬぞ;悪いのはお前だからな;いいか?二度目はないk」
ニ「違いますっ…」
弔「何?」
ニ「誤魔化し…じゃっ、ないです《グスッ》…勝手に『弔猿さん』って呼んだから怒らせてるのかと思って…ごめんなさいっ…なのにニエの事を助けてくれてっ、ニエの名前を呼んでくれて…ごめんなさいっ、ごめんなさいっ」
弔「ぬぅ;……わ、わかった;わかったから泣くな;我が悪者みたいではないかっ!」
ニ「《グスッ》ごめんなs」
弔「謝るな!貴様は謝ることしかできんのか!?」
ニ「すみませんっ」
弔「〜〜〜〜〜〜っ!!!」