第7章 アフター
ホームルームが終わって美香と校門に向かって歩いていると、多分イケメンだと騒がれていた人と3年生の先輩が話しているのが目に入った。
確か秋まで生徒会副会長をしていた女性で、うちの学校にしてはかなり学力レベルが高いと有名な人だ。
それに美人だから、きっと彼氏だな、なんて思って男の人に目を向けると、見覚えのある顔が目に飛び込んできた。
京ちゃん!!
「な、何してるの京ちゃん!」
驚いて声をかける。二人が振り返った。
「先生、お知り合いですか?」
先輩が京ちゃんに尋ねる。京ちゃんは「うん、ちょっとね」と言葉を濁した。
な、何で彼女だって紹介してくれないの……。
「そうですか。では先に帰っています。また後で」
先輩は頭を下げて歩いて行った。
私は呆気にとられて見ていることしかできない。気まずそうに、美香が「後でメールするね」と帰っていく。