第5章 服装改革②
ピンクの小さな楕円形のものにコードがついていて、その先にはスイッチらしきもの。
これって……。
カメラを大切そうに箱にしまいながら、京ちゃんは高揚した声で命令する。
「手錠前にしてあげるから、自分で当ててみて」
そう、投げられたものはピンクローター。
1人エッチ、しろってこと?
そんなこと、恥ずかしくて出来ないよ。
短い金属音がして、手首が自由になったとおもったら、また前で嵌められる。
「ほら、やってごらん」
「や、やだっ」
きっとトマトみたいに真っ赤になった顔で拒否するけど、「ふーん、他の男とキスしといて、俺の言うことは聞けないんだ」と冷たく言い放たれて沈黙する。
まさか京ちゃん。
まだ怒ってる……?
京ちゃんに嫌われちゃうのはやだ。
仕方なく私は、手首を揃えたまま左手にローターを、右手にスイッチを掴んだ。
「脱ぐのは手伝ってあげる。仕方ないなぁ」
弾んだ声で京ちゃんが下着を下ろした。