第4章 服装改革①
次のいい天気の土曜日、京ちゃんに友達と買い物に行ってくるね、と言って葉山くんと駅前で待ち合わせ。
「澪奈、よぉっ」
短パンにTシャツというカジュアルな服装だけど、何故か目を引く葉山くんが現れた。
切れ長の目に高い鼻、形のよい唇が揃えばこうなるのか、とまじまじと見つめてしまう。
……確かにこれはイケメンだわ。
どうやったら京ちゃんがこんな風になれるのかな?
「なーに見つめてんの。
葉山くん、かっこいーとか思っちゃった?」
ふざけて笑う表情も格好よくて、「うん、思った」と素直に認める。
途端に葉山くんの顔が真っ赤になった。耳まで赤い。
「な、お前、そーゆうのは彼氏だけにしとけよっ」
あ、照れてるんだ。
そういえばイケメンの癖に意外と真面目で、高1の時から付き合ってる彼女一筋だって聞いたことがある。
「ごめん。今日彼女とデートじゃなかった?」
「とっくに別れてるし」
「そうなんだ。ごめん……」
「別に。俺が振ったんだし」