第5章 悲惨な過去
「花音」
あれから2年の月日がたち、
俺と彼女は高3になっていた。
その間俺たちは毎日昼休み会っていた。
湖の前にあるベンチ
そこが俺と彼女の秘密の場所だった
昼休みのチャイムが鳴ると同時に
俺は教室をでて、すぐさま湖へと向かう
「司様」
いつもと変わらず、
ひだまりのような笑顔を
向けてくれる花音。
好きだ、好きなんだ花音。
俺は卒業のときに彼女に
思いを伝える予定だ。
「今日は総会なんですね」
「そうだ。なぜわかった?」
ツンツン、と指をさして
「資料、もってなさるから」
ああ、総会の資料か。
出席する者は総会までに
資料に目を通さなければならない。