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【スイートルームの眠り姫】学園の眠り姫

第4章 記憶


誠二くんに手をひかれ、
スイートルームまで送ってもらった

「あの、ありがとう」

あれからずっと繋いでいた
手を離そうとすると
逆に引っ張られた

まるで抱きしめ、愛を確かめ合う
恋人のような感じで人々の目に映った

「まぁ、すてき」

「あれは財前さんのところの
お嬢様と…若いながらにIT企業を
設立させた社長の渋谷さまよ」

「環奈さまは婚約者を渋谷さまに
決めたのでしょうか?」

「おにあいですわ」

次々と声が聞こえてくる

「せ、誠二くん…みられてるよ…」

「見せつけてるんだ」

な…、それにしても、恥ずかしいよ…

「冗談、抱きしめたくなった、
嫌か?」

嫌ともいえない…

「で、でも付き合ってないのに
誤解されちゃうよ」

「…そうだな」

名残惜しそうに離された二人の身体。
その時にみえた誠二くんは
ニヤリと笑っていた。

「じゃあな」

そう告げ、帰って行った
本当にずるい
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