第4章 記憶
「おい、環奈」
「へ?」
私が帰ろうとすると
見知った人が薫さんがいた所に
座ってきた
「せ、誠二くん!?
どうして、こんなところに?」
「おまえこそ、立花となにしてんだよ」
なんで知ってるんだろう?
「この間も相談にのってもらったし
結果報告?」
「あ?なんの相談だよ」
な、なんでこんなに怒ってるの!?
「その、この間、
誠二くんが私にキスしたやつとか…」
「立花と仲いいんだな」
「仲いいのかな?
てゆかなんでそんなに怒ってるの?!」
「怒ってねーよ
帰るぞ、環奈」
「う、うん」
手をつかまれた
誠二くんは何事もなかったように
スタスタと歩いていく
怒ってたらこんなことは
しないだろうと思い、
怒ってはないと思うけど…
(…ずるいよ、)
鼓動が早くなるのを感じながら
私は誠二くんの後についていった