第3章 すれ違い
「だって、お前、意地悪でもしねーと
俺の事眼中になかったじゃねぇか
大してかっこよくもないやつ
かっこいいとかいうし」
「だって誠二くんは幼馴染でそうゆう
目で見てなかったもん」
「まぁそうだろうとは思ったけどよ」
「てゆうか誠二くん、
お嬢様の私にすごく紳士だったね」
「社交辞令だよ、初めは秋月亮に
負けたくなかったから
お前を手に入れることに必死だった」
「そうなんだ…」
少し、胸がズキンと痛んだ。
「でも熱出したお前んとこいったとき、
ちょっと焦った。
秋月亮に奪われたくねぇって
本能が言ったんだろうな」
そうだったんだ…
なんか嬉しくなる。
「じゃあなんでキスしたの?」
「あれは、お前が秋月亮のことに
鈍感だからっつーか
いいかげん秋月亮から
離したかったっつーか」