第3章 すれ違い
スイートルームに着き、
部屋の明かりをつけた。
よし、今日は早く寝て…
「おせーよ」
「え?」
「なにしてたんですか?」
部屋には誠二くんがいた
しかもおまけにかなり裏になって。
「なんで、いるの?」
「謝ろうと思って」
「あ…」
気にしてくれてたんだ
「大丈夫です」
「大丈夫じゃないでしょう、
泣いてたし」
「泣いちゃって、すいません」
「いえ、俺の方が…」
「私、正直いうと
男の子少し苦手なんです」
本当に反省しているみたいで
私は話を変えた。
「そうなんですか?」
「ほら、男の子って意地悪ばっか
してくるじゃないですか」
「男は気になってる子とか好きな子に
つい意地悪しちゃう生き物なんですよ
俺も昔そうでした」
え!?誠二くんが!?
「少し意外です」
「そうですか?
小学生の頃は好きな子の靴隠したり、
ランドセルの中に虫いれたりして、
その子の泣いてる顔みたり、悲鳴
聞いたりするのが好きなんですよ男は」