第3章 すれ違い
「それじゃぁ、またね」
ホテルまで送ってくれた
「ありがとうございました」
「環奈さん、いろいろ大変だと
思うけどがんばってね」
「はい!」
薫さんに別れを告げてから
私はスイートルームに向かった。
明日、会えるよね…
ちゃんと、謝らないと…
キスされて、嫌じゃなかったってことは
私、誠二くんのこと…ううん、
キスされただけで決めるのはおかしいよね
助けてくれて、ココアもおごってもらったのに
お礼も言って仲直りしないとね!
…でも、なんで誠二くんはキスしたんだろう
"本気で好きにならなきゃ何も手出しはしないよ"
薫さんの言葉が頭に浮かぶ
期待しちゃ、だめだ…