第3章 すれ違い
「はーい、みなさん、席についてー…」
担任の先生の声がクラスに響き渡る。
HRが始まった。
「まずは自己紹介から
自分のランクと名前は必須で、
出席番号順でいいな~
なら、1番の秋月からだな」
「ダイヤモンド、秋月亮」
へっ!?秋月亮!
そっか、あの人だって
秋月財閥の息子…
しかも一人っ子だから
御曹司なんだよね…
あんな俺様男…
「ええ、そんだけ?」
「これからよろしくな」
私に気付くとニヤリと口角を上げた
やっぱり最低!
なんなのよ、あの態度!
「秋月様かっこいいわ」
「ほんとね、お近づきになりたいわ」
「玉の輿狙っちゃおうかしら」
「それ以上お金余らせちゃ
貧相な方たちに申し訳ないわよ」
「ふふふ」
うっわー…モテてる…
お嬢様たちって趣味悪いの?
てゆうかお金が余るって…すごい。
1クラスおおかた30人。
出席番号順に座っていて
私は12番目。
ツンツン。
誰かが背中を指でつついた。
「ん?」
まぁ、勘違いかなぁ…
「ちっ…」
ん?…気にしないでおこう
自己紹介は次々と終わっていく
「次、10番」
「金(ゴールド)、ケイ。よろしく」
みんなケイに見とれてる
そりゃあ、あんな綺麗な顔立ちだと
檻の中で大切に育てられた
お嬢様たちは目を奪われるよね