第7章 双子の結末
「相談にのってほしいことがあって」
「…財閥間の養子のことか?」
まさにその通りだ。
「私、財前のおじいちゃんの娘として
財前財閥助けてあげたいのに、
秋月の子だったなんて、
どうしようかと思って」
「助ける?」
「うん、財産相続の話になってて
おじいちゃんとは血の繋がりはないけど
一番身内だからって黒崎って人が
財産もらうってことになるんだけど
その黒崎って人財産でよからぬこと
考えてるっぽくて…」
「で、お前が助けてあげてるってことか」
「うん…少しでも力になりたくて」
はぁ…と亮はため息をついた。
でもその表情は呆れているのではなく
優しい顔だった。